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「グローバル化すれば、経済的に繁栄すると同時に、経済的相互依存の深化のため戦争も生じなくなる」というグローバル化推進派のエリートがよく用いる理屈。日本の大新聞やテレビも押しなべて皆、同じ論調だ。
経済的相互依存で平和になるという理論は、第一次世界大戦直前の英独相互の貿易依存度が実は高かったという事実を持ち出すだけで、崩れ落ちる。その程度の脆い理屈ですよ」と語るのは「TPP亡国論」で世に衝撃を与えた中野剛志氏。
何が利益になるかというのは、階級や集団によって違うわけですね。だからこそ国家は、特定の集団の利益によって代表されてはならない。しかし、グローバル化はグローバルに移動できる特定のエリートたちには恩恵を与えますが、好き勝手に国境を越えて移動できない庶民には不利益を与える。そのくせグローバリストは、グローバル化があたかも国民全体の利益になるような顔をしているのです。
日本は自由貿易で戦後成長したんだから、自由貿易を捨てちゃいけない!これは本当か?TPPなども全肯定して突き進み、現在でも世界の保護主義化の盾になろうとする日本のグローバリスト。彼らは正しいのか。戦後の自由貿易体制こそ日本の繁栄を築いた礎である。それゆえ日本は保護主義に常に反対し、自由貿易の側につかなければならない!本当にそうなのか?
中野「まず指摘しておきたい一般的な誤解は、1960年代の高度経済成長期でさえ、GDPに占める輸出の割合は、一割前後で推移していたということです。戦後日本は、別に貿易立国でも何でもなかった。むしろ、日本の経済は戦後一貫して内需依存型だったんです」
柴山「(略)戦前と戦後で分ければ、日本は戦前のほうが外需依存型だったわけでしょう。そんな経済史上の事実の前提も抜きにして「自由貿易が日本の繁栄を築いた」と言われても、困りますよね」
「戦後に貿易依存度が若干、高くなったのは、終戦直後や高度経済成長期ではなくて、日本経済が不調になってから。いわゆる「失われた二〇年」の、デフレ期に入った後なんですね。小泉政権以降というか、2000年代に入って輸出がむしろ伸びています。これは決して褒められたことではなくて、内需がしぼんだから外需に頼った。 外需依存型の経済というのは、非常に脆弱なんです。外部環境でショックがあったときに打撃が大きいので・・・
人の行き来の自由化⇒外国の安い労働者を雇えば人件費を抑えられるから儲かる。 物の行き来の自由化⇒関税がかからないからその分儲かる。 金の行き来の自由化⇒金の移動に制限がなくなり、自由に市場操作して儲けることができる。監視がなくなり、マネーロンダリングが自由にできる、などなど
グローバリズム=国境をなくすこと=国家主権である税の徴収権や通貨発行権を制限あるいは撤廃する事=自国民の保護をやめること、という事である。あなたは、グローバリズムが強化され、人・物・金の自由化で何か得しますか?国家はあなたを保護しなくなってもいいんですか?
グローバリズムがどんどん拡大されていくと最終的にはどうなるか。世界統一政府ができる。その政府は誰に支配されるか。当然、グローバリズムにより圧倒的に裕福になり、世界を自由自在に操れる資力を持つごくごく一握りの高所得者階級という事になる。未来永劫一党独裁政権の誕生だ。
そんなことあり得ないと思いますか。つづく。
グローバリズム その先の悲劇に備えよ - 「自由貿易を守れ」は誰のため? [グローバリズム]
guayabado中野剛志さんと柴山桂太さんとの対談本『グローバリズム その先の悲劇に備えよ』(集英社新書)より https://t.co/XPQvHPh75l06/22 18:44
「グローバル化すれば、経済的に繁栄すると同時に、経済的相互依存の深化のため戦争も生じなくなる」というグローバル化推進派のエリートがよく用いる理屈。日本の大新聞やテレビも押しなべて皆、同じ論調だ。
経済的相互依存で平和になるという理論は、第一次世界大戦直前の英独相互の貿易依存度が実は高かったという事実を持ち出すだけで、崩れ落ちる。その程度の脆い理屈ですよ」と語るのは「TPP亡国論」で世に衝撃を与えた中野剛志氏。
何が利益になるかというのは、階級や集団によって違うわけですね。だからこそ国家は、特定の集団の利益によって代表されてはならない。しかし、グローバル化はグローバルに移動できる特定のエリートたちには恩恵を与えますが、好き勝手に国境を越えて移動できない庶民には不利益を与える。そのくせグローバリストは、グローバル化があたかも国民全体の利益になるような顔をしているのです。
日本は自由貿易で戦後成長したんだから、自由貿易を捨てちゃいけない!これは本当か?TPPなども全肯定して突き進み、現在でも世界の保護主義化の盾になろうとする日本のグローバリスト。彼らは正しいのか。戦後の自由貿易体制こそ日本の繁栄を築いた礎である。それゆえ日本は保護主義に常に反対し、自由貿易の側につかなければならない!本当にそうなのか?
中野「まず指摘しておきたい一般的な誤解は、1960年代の高度経済成長期でさえ、GDPに占める輸出の割合は、一割前後で推移していたということです。戦後日本は、別に貿易立国でも何でもなかった。むしろ、日本の経済は戦後一貫して内需依存型だったんです」
柴山「(略)戦前と戦後で分ければ、日本は戦前のほうが外需依存型だったわけでしょう。そんな経済史上の事実の前提も抜きにして「自由貿易が日本の繁栄を築いた」と言われても、困りますよね」
「戦後に貿易依存度が若干、高くなったのは、終戦直後や高度経済成長期ではなくて、日本経済が不調になってから。いわゆる「失われた二〇年」の、デフレ期に入った後なんですね。小泉政権以降というか、2000年代に入って輸出がむしろ伸びています。これは決して褒められたことではなくて、内需がしぼんだから外需に頼った。 外需依存型の経済というのは、非常に脆弱なんです。外部環境でショックがあったときに打撃が大きいので・・・
人の行き来の自由化⇒外国の安い労働者を雇えば人件費を抑えられるから儲かる。 物の行き来の自由化⇒関税がかからないからその分儲かる。 金の行き来の自由化⇒金の移動に制限がなくなり、自由に市場操作して儲けることができる。監視がなくなり、マネーロンダリングが自由にできる、などなど
グローバリズム=国境をなくすこと=国家主権である税の徴収権や通貨発行権を制限あるいは撤廃する事=自国民の保護をやめること、という事である。あなたは、グローバリズムが強化され、人・物・金の自由化で何か得しますか?国家はあなたを保護しなくなってもいいんですか?
グローバリズムがどんどん拡大されていくと最終的にはどうなるか。世界統一政府ができる。その政府は誰に支配されるか。当然、グローバリズムにより圧倒的に裕福になり、世界を自由自在に操れる資力を持つごくごく一握りの高所得者階級という事になる。未来永劫一党独裁政権の誕生だ。
そんなことあり得ないと思いますか。つづく。
2017-06-23 11:27
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